AWS Security Hub に関する IAM ポリシーのアクションを用途別にまとめてみた

AWS Security Hub に関する IAM ポリシーのアクションを用途別にまとめてみた

Clock Icon2023.08.12

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

AWS Security Hub に関する IAM ポリシーを検討する機会があり、機能または作業別に独自のカテゴリでアクションを整理したため、その時の内容を備忘録も兼ねてブログ化しました。

AWS Security Hub のアクション一覧

操作したい機能、または、作業ごとに独自のカテゴリに分けて掲載します。

アクション一覧は次のユーザーガイドのページに掲載されており、API へのリンクも掲載されていることから、併用して確認することをおすすめします。

AWS Security Hub のアクション、リソース、および条件キー - サービス認可リファレンス


以降のアクション一覧表において、アクション名がリンクになっていないアクションは対応する API が存在しないアクセス許可です。マネジメントコンソール上の操作に関連する権限となります。

Security Hub 全体(Hub)関連

アクセスレベル アクション 概要 補足
読み取り DescribeHub Security Hub の設定を取得 -
書き込み EnableSecurityHub Security Hub の有効化 -
書き込み UpdateSecurityHubConfiguration Security Hub の設定を更新 -
書き込み DisableSecurityHub Security Hub の無効化 -


セキュリティ基準関連

アクセスレベル アクション 概要 補足
リスト GetEnabledStandards 有効なセキュリティ基準一覧を取得 -
読み取り DescribeStandards 利用できるセキュリティ基準一覧と詳細を取得 -
読み取り GetControlFindingSummary セキュリティスコアや検出結果数を取得する許可 -
書き込み BatchEnableStandards セキュリティ基準の有効化 -
書き込み BatchDisableStandards セキュリティ基準の無効化 -


GetControlFindingSummaryを Deny した場合のマネジメントコンソール上の見え方です。概要画面などでセキュリティスコアや成功・失敗数などが表示されなくなります。


コントロール関連

アクセスレベル アクション 概要 補足
読み取り ListControlEvaluationSummaries セキュリティ基準のコントロール一覧、ステータスなどの情報を取得 -
読み取り DescribeStandardsControls 指定したセキュリティ基準のコントロール一覧と詳細を取得 -
書き込み UpdateStandardsControl 指定したコントロールの有効化・無効化 -


ListControlEvaluationSummariesを Deny した場合のマネジメントコンソール上の見え方です。セキュリティ基準内のコントロールが「データなし」となり、確認できなくなります。Allow の場合は成功数やコンプライアンスのステータスが表示されます。


統合コントロール関連

統合コントロール関連の API は 2023 年 2 月の統合コントロールのリリースに関連して追加されました。

アクセスレベル アクション 概要 補足
リスト ListSecurityControlDefinitions コントロールの一覧を取得 -
リスト ListStandardsControlAssociations 指定したコントロールが有効なセキュリティ基準に関連付けられているかどうかを取得 -
読み取り BatchGetSecurityControls コントロールの詳細を取得 -
読み取り BatchGetStandardsControlAssociations コントロールが指定したセキュリティ基準に関連付けられているかを取得 -
読み取り BatchGetControlEvaluations セキュリティスコア、コントロールの結果などを取得 -
書き込み BatchUpdateStandardsControlAssociations コントロールを有効なセキュリティ基準に関連付け、関連付け解除 -


BatchGetControlEvaluationsを Deny した場合のマネジメントコンソール上の見え方です。統合コントロール画面でコントロールが「データなし」となり、確認できなくなります。Allow の場合は成功数やコンプライアンスのステータスが表示されます。

統合コントロールのアップデートを紹介したブログもアクションの理解の手助けになります。


オートメーション(Automation Rules)関連

オートメーション関連の API は 2023 年 6 月の Automation Rules のリリースに関連して追加されました。

アクセスレベル アクション 概要 補足
リスト ListAutomationRules オートメーションルールの一覧を取得 -
読み取り BatchGetAutomationRules オートメーションルールの設定の詳細を取得 -
書き込み CreateAutomationRule オートメーションルールを作成 -
書き込み BatchUpdateAutomationRules オートメーションルールを更新 -
書き込み BatchDeleteAutomationRules オートメーションルールを削除 -

Automation Rules のアップデートを紹介したブログもアクションの理解の手助けになります。


カスタムアクション関連

アクセスレベル アクション 概要 補足
読み取り DescribeActionTargets カスタムアクションの一覧を取得 -
読み取り SendFindingEvents カスタムアクションを使用して検出結果(Findings)を EventBridge に送信 -
読み取り SendInsightEvents カスタムアクションを使用してインサイトの結果を EventBridge に送信 -
書き込み CreateActionTarget カスタムアクションを作成 -
書き込み UpdateActionTarget カスタムアクションを更新 -
書き込み DeleteActionTarget カスタムアクションを削除 -


クロスリージョン集約関連

アクセスレベル アクション 概要 補足
リスト ListFindingAggregators クロスリージョン集約の一覧を取得 -
読み取り GetFindingAggregator クロスリージョン集約の設定を取得 -
書き込み CreateFindingAggregator クロスリージョン集約を設定 -
書き込み UpdateFindingAggregator クロスリージョン集約の設定を更新 -
書き込み DeleteFindingAggregator クロスリージョン集約の設定を削除 -


検出結果(Findings)関連

以降は Findings 関連のアクションが続きます。

アクセスレベル アクション 概要 補足
読み取り GetFindings 検出結果を取得 -
読み取り GetFindingHistory 検出結果の履歴を取得 -
書き込み BatchUpdateFindings 検出結果を更新 -
書き込み UpdateFindings 検出結果を更新 廃止


サービス統合関連

アクセスレベル アクション 概要 補足
リスト ListEnabledProductsForImport 検出結果を統合しているサービス一覧を取得 -
読み取り DescribeProducts 検出結果を統合できるサービスの情報を取得 -
書き込み EnableImportFindingsForProduct サービスの統合を有効化 -
書き込み DisableImportFindingsForProduct サービスの統合を無効化 -
書き込み BatchImportFindings 統合サービスから検出結果をインポート -


インサイト関連

アクセスレベル アクション 概要 補足
リスト GetInsights インサイトの一覧を取得 -
読み取り GetInsightResults インサイトの結果を取得 -
読み取り GetInsightFindingTrend グラフを作成するためのインサイト傾向の取得 -
読み取り GetAdhocInsightResults 作成済みのインサイトの結果を取得 -
書き込み CreateInsight インサイトを作成 -
書き込み UpdateInsight インサイトを更新 -
書き込み DeleteInsight インサイトを削除 -


GetInsightFindingTrendを Deny した場合のマネジメントコンソール上の見え方です。インサイト画面でインサイトの結果をグラフ化して表示する内容を確認できなくなります。

GetAdhocInsightResultsを Deny した場合のマネジメントコンソール上の見え方です。各インサイトの詳細画面で結果を確認できなくなります。


メンバーアカウント関連

このカテゴリだけ、管理者アカウント側の操作とメンバーアカウント側の操作を示す列(実行主体)を追加しています。廃止になっているアクションがあることに注意が必要です。

アクセスレベル アクション 実行主体 概要 補足
リスト ListMembers 管理者 関連付け済みのメンバーアカウントの一覧を取得 -
リスト ListInvitations メンバー 招待されている一覧を取得 -
読み取り GetMembers 管理者 メンバーアカウントの情報を取得 -
読み取り GetInvitationsCount メンバー 招待されている数を確認 -
読み取り GetAdministratorAccount メンバー 関連付け済みの管理者アカウントの情報を取得 -
読み取り GetMasterAccount メンバー 関連付け済みの管理者アカウントの情報を取得 廃止
書き込み CreateMembers 管理者 メンバーアカウントを作成 -
書き込み InviteMembers 管理者 メンバーアカウントを招待 -
書き込み DisassociateMembers 管理者 メンバーアカウントの関連付けを解除 -
書き込み DeleteMembers 管理者 メンバーアカウントを削除 -
書き込み AcceptAdministratorInvitation メンバー 招待を承認 -
書き込み DeclineInvitations メンバー 招待を拒否 -
書き込み DeleteInvitations メンバー 招待を削除 -
書き込み DisassociateFromAdministratorAccount メンバー 管理者カウントとの関連付けを解除 -
書き込み AcceptInvitation メンバー 招待を承認 廃止
書き込み DisassociateFromMasterAccount メンバー 管理者カウントとの関連付けを解除 廃止


委任関連

アクセスレベル アクション 概要 補足
リスト ListOrganizationAdminAccounts 委任の一覧を取得 -
書き込み EnableOrganizationAdminAccount 委任を有効 -
書き込み DisableOrganizationAdminAccount 委任を無効 -


AWS Organizations 連携の自動有効設定関連

アクセスレベル アクション 概要 補足
読み取り DescribeOrganizationConfiguration 自動有効化設定を取得 -
書き込み UpdateOrganizationConfiguration 自動有効化設定を更新 -


料金関連

執筆時点では、Amazon GuardDuty には料金関連の API がありますが、AWS Security Hub には API はありません。

アクセスレベル アクション 概要 補足
読み取り GetFreeTrialEndDate 無料トライアルの終了日を取得 -
読み取り GetFreeTrialUsage 無料トライアル中の使用状況情報を取得 -
読み取り GetUsage 使用状況情報を取得 -


タグ関連

アクセスレベル アクション 概要 補足
読み取り ListTagsForResource タグの一覧を取得 -
タグ付け TagResource タグを追加 -
タグ付け UntagResource タグを削除 -

さいごに

Amazon GuardDuty に続き、AWS Security Hub についても IAM ポリシーを検討しやすいように機能または作業別に独自のカテゴリに整理してみました。

以上、このブログがどなたかのご参考になれば幸いです。

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